《番外編》幕末にゃんにゃん
コツコツとヒールを鳴らしながら歩き。
家の前にきたときある男性を鉢合わせた。
「あら、あなた」
「どうしたんだ?家に帰って来るなんて珍しいな」
その男性は彼女の夫であった。
夫も彼女同じく海外で仕事をしている。
しかし、彼女とは別の国で働いているためここ数年顔をあわせていなかった。
普段からあまり日本に帰ってこない二人が同じ日、同じ時間に、家の前で鉢合わせ。
なんとも凄い偶然である。
「まぁ、家に入って話でもしよう」
ニッコリと爽やかな笑顔を浮かべる夫に彼女は、つられるように微笑み頷いた。