【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
席につくと、近くにいた男が寄ってきた。


これまたチャラそうな金髪にたくさんのピアスをつけた奴。


「ねぇねぇ~君が美怜ちゃん?

やっべー可愛いんですけど!

どう?今日俺んち来ない?」


気持ち悪い笑顔で聞いてくる男。


「今日?もっちろん♪喜んで行くよ~」


そう簡単に答える私。


今日泊まる男の家を探す手間が省けた。


男の名前はりょうすけと言うらしい。


どーでもいいけど。


りょうすけと番号を交換し、戻っていく相手。


ふと携帯のアドレス帳を見る。


「ここら辺は消すか。もーいらないし。」


私のアドレス帳はほとんどが男の名前で埋まっているが、すぐに消すため増えては消えの繰り返し。


そうやって携帯をいじっていると、


「おーい!お前ら廊下に並べー!入学式だぞー」


担任らしき人が声をかける。


そしてクラスの人たちはどんどん廊下に並びに行く。

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