【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
狼王の皆と一緒に校門に向かって歩く。


その時、近くにいた女子たちが


「ねぇ。あれ雨宮美怜じゃない?しかも狼王のみなさんと一緒よ。」


「最悪。今度は狼王の皆さんにまで手出したってこと?」


と、あちこちからひそひそと話し声が聞こえる。


その話しは嫌でも聞こえ、私に対しての不満ばかりの声だった。


そりゃあそうか。今まで遊んでた女が急に全国一の暴走族と一緒にいるんだもん。


私は耐えた。下唇を噛み締めながら皆についていった。



こんなことくらいで……今までだって耐えたんだから。


大丈夫。皆がいる。


その時そっと、蓮が私の手を握ってくれた。

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