【完】狼王~全国一の暴走族とわたし~
私は向かってくる車に咄嗟に目を閉じた。


「パパッ…――」


目をそっと開ける。


痛みがなかったんだ。


目を開けたら私を包み込んでいるパパがいた。


「パパ………?」


パパを呼ぶ。


「み……れい?怪我はない……?

大丈夫……みた…いだね。

美怜…を……守れて……っ……良かったよ」


真っ赤な血を流しながら、パパは私に微笑んだ。
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