その恋の行方は…【完】

4

どのくらいそうして撫でていたのだろうか…

ほのかの握る手がびくっとする。

はっとすると、ほのかの目がかっと開き、

「イヤ―――――――」

叫び声をあげて俺の手を振りほどこうとソファーの上で手足をばたつかせて暴れる。

俺はびっくりして、ついほのかの手を放し後ずさってしまった。

俺の手が離れるとほのかは周りにあるものを手当たり次第に掴む。

ソファーのクッションも、テーブルの上の灰皿も、置物も、掴んだものから投げ始める。













ガッシャ―――ン。














ガラスのテーブルが割れた…

その音に反応したのか、びくっと体を震わせて手に持っていたものを落し、

ほのかが前のめりに立ち上がろうする。


「危ない!!!」

俺はとっさにほのかに向かって飛びついた。

前のめりのほのかの体重が勢いよく俺にのしかかる。

持ちこたえられなくて一歩後ずさると、そこは割れたガラスが散らばっていて、



「いっ…」

俺の足の裏にささり、痛みが走る。

それでも俺は、その足を浮かしてほのかを抱きしめながら、

もう一度スローモーションでソファーに落ちていく。
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