笑ってくれますように
「まぁ、文句を言うのは後にして。
これ。測って。」
差し出されたのは、体温計。
さっき救急箱の場所を教えたから、その時に見つけたのかな。
「……ん。」
受け取って脇にはさみ、また熱を測る。
ピピピッピピピッ
「38.5℃。」
さっきとあまり変わってない。
ていうか、どんどん体が重くなってくるし。
むしろ悪化してる?
そんなことを考えていたら、眠気が襲ってきた。
「せ……ご…し……」
「ん。寝ていいぞ?」
そうじゃない。
そんなことよりも……
「そばに……いてね。」