笑ってくれますように
「じゃあ、少しずつ食べれるとこまで食べたら薬飲むぞ。」
瀬越の言葉に頷いて、スプーンでゆっくり食べた。
(ちゃんと自分で食べました。)
「ごちそうさま。美味しいかったです。」
完食……まではいけなかったけど、大分食べたと思う。
「じゃあ、薬も飲めよ。」
瀬越が救急箱から出してくれた薬を、水で流し込む。
「苦い……」
「薬なんだから当たり前だろ。」
瀬越は優しく私の頭を撫でてくれた。
「寝るぞ。」
瀬越が、また私を抱っこしようと近付いて、私が抵抗しようとしたときだった。
「ただいま〜。」