笑ってくれますように
気が付いたら、目の前には瀬越の顔がアップに映っている。
「んんっ?!」
唇には温かい感触が。
「……ふっ…」
だんだんと深くなっていくそれは、未知の世界。
「……はっ……」
優しく唇がこじ開けられ、生暖かい感触のものが入ってくる。
「莉乃……」
切ない声に、頭がぼーっとする。
無理やり絡められる舌に、強く刺激される。
「せ……ごし……」
生理的な涙で視界が歪む中、瀬越の目と合った気がした。
「これ以上………煽るなよ…」
そんな瀬越の声も聞こえた気がした。