笑ってくれますように
うん。
やっぱり優雅だ。本当に瀬越の妹とは思えない。
「うん。解らない問題があって、教えてもらってるの。」
「そうでしたか。うちの兄がいつもお世話になっています。」
あ、やっぱり瀬越がお兄さんだったんだ。
「それでは、失礼しますね。」
「あ、瀬越に用事があったんじゃないの?」
「いえ、少し莉乃さんとのことを聞きたかったのですけど、その様子なら大丈夫そうなので。」
私のこと……?
「気にして下さらないで大丈夫ですよ。」
舞花ちゃんは、また綺麗なお辞儀をして去って行った。
「優雅な子だな……」
「まあお嬢様学校だし、そんなものだろ。」