笑ってくれますように
「好きなんでしょ?!
行ってきなさい!!」
なぜだろう。
迷っていた私の心に、みちるが言ったその言葉が響いた。
そうだよ……私は瀬越が好きなんだ。
ここで言わなくて、持って帰ったチョコは、きっと虚しさの塊になるだけ。
それなら、この関係を壊すことになっても、言わなきゃ。
ううん。
むしろ、この関係を壊すために行くんだよね。
「みちる……私、行ってくるね。」
「うん。素直な莉乃で言ってきなさい!」
素直になれるかな?
私は椅子から立ち上がった。