笑ってくれますように
びっくりして、顔をあげた。
そこにいるのは、笑顔の瀬越。
「どぉ……して?だって、わたしっ」
「俺だって、諦めようと思ったことある。でも、莉乃への気持ちが消えないんだ。」
ねえ瀬越。
そんなこと言われたら、泣いちゃうよ?
「涙の量増えてるぞ?」
「……ズビッ…いいもん。
瀬越がいてくれるなら、なんでもいい。」
「ふはっ……なんだそれ。本当にお前、可愛いすぎ。」
その後にしたキスは、涙でしょっぱかった。
でも、すごくすごく幸せでした。
「俺のチョコは?」
「ん。あるよ。初めて男の子にあげるから……緊張する。」
「初めて?!ヤバイ……超嬉しい。」
「だって瀬越が初恋だもん。」
「莉乃、本当に可愛いすぎ。
これから初めてをたくさん貰うから、覚悟しとけよ?」
ーENDー