笑ってくれますように
ホワイトデー (おまけストーリー)
彼氏は溺愛しています
《竜哉side》
バレンタインから一ヶ月。
今、俺の隣では可愛い彼女がお弁当を広げてる。
「そういえば思うんだけどさ。」
「うん?何瀬越?」
それだよ。
“瀬越” って呼び方。
付き合い始めて一ヶ月だっていうのに、今だに名前で呼んでくれない。
「いつになったら、名前で呼んでくれんだよ?」
「え?呼んでるけど……」
「違うっつうの。ほら、竜哉って呼んでみて。」
「嫌よ!べ、別に呼んだって何もないじゃない。」
出た、『別に』。
すぐツンツンする彼女。