笑ってくれますように
わざわざ抜けて来なくていいよ……
こんなにダサい私は見せたくないし、
女子の皆さんに睨まれるんだもん。
「あ、うん。莉乃ってホラーが強烈に苦手なんだよね。」
「へぇー。」
どうせ、弱虫とか言うんだろうけど、
別にいいもん。
怖いんだから仕方ないじゃない。
「笑うなら笑え!だって……怖いんだもん。夜暗い時の外なんか最悪だもん。」
背後に何か来る気がして怖い。
「別に笑わねぇよ。
大丈夫。俺が守ってやるし。」
しゃがんでいた私に合わせて、瀬越はしゃがんで頭を撫でてくれた。
「本当……?」