笑ってくれますように
「Cの18番!スタートするぞ。」
先生の声が聞こえ、ビクっとする私。
「手、離すなよ?」
瀬越の優しい声に、少し安心する。
「うん…」
昔から、本当にこういうのは苦手。
映画でも、本でも、動画でも、写真でも、
とりあえずホラー系だけは関わりたくない。
私たちは、先生の合図で、Cコースの道に一歩踏み出した。
暗い夜道。
人気のない周り。
周りにあるのは、深い森。
普段なら、これだけで怖くてもう歩けないのに、
右手に感じる温かさが、
安心感で包んでくれるーーーー