笑ってくれますように
「ごめんな。もう二度としないから、そんなに避けないでくれよ。」
なんで、そんな悲しそうに笑うの?
瀬越の笑顔は好きなはずなのに、胸が痛んだ。
「竜哉ーー!自販でコーラ買ってきて!」
「俺をパシリに使うな!自分で買いにいけ。」
瀬越は私から離れて行った。
きっと昨日までみたいに、楽しく話せるようになるんだろう。
でも、瀬越の笑顔が痛いよ。
ーーどうして、そんな困った顔をするの?
結局、その日は何も話さなくて。
合宿も次の日、午前中勉強して終わり。
私と瀬越は何事もなかったように、話せた。