笑ってくれますように
『もちろん航平も行くよ。
だって、福引で高級海の家の無料券当たったんだもん。』
海の家に高級とかあるの?!
ていうか無料券なんて聞いたことないし。
そもそもそれが近所の福引で当たるってどういうことよ?!
私の苦悩を知らずにあっけらかんと答えたみちる。
色々ツッコミどころ満載だけど、それを全て飲み込んで私は言った。
「とりあえず、私は行かないから。」
『えー……。だって4人用だよ。
それに、私は莉乃と行きたいんだけどな。』
シュンとした、わざとらしい言葉が聞こえる。
『そもそも勉強ばかりじゃあ効率悪いよ?ちゃんと休憩もとらなきゃ。』