笑ってくれますように
「あ、その前に私はトイレに行くね。」
私はみんなとは違う方向を目指す。
「僕も行こうか?」
「ううん。大丈夫。」
そんなに私だけだと心配なのかな?
近江くんの提案は断り、入口で待ってるよ〜というみちるの声を背に、
海の家のトイレに向かう。
「うん、スッキリした〜」
無事にトイレも行き、海の家の入口で待っているであろう、みんなのもとへ向かおうとした時だった。
ドンッ
「へっ?!」
「いって……」
考え事をしていたせいか、誰かにぶつかってしまったみたい。
「すみませんっ、前を見ていなくて」