笑ってくれますように


そう言うと、くるっと後ろ向きにされた。




「ええっ?!」




一瞬解放された安心感は、すぐに消えた。



180度回転されて、瀬越に背を向けた私は、後ろから抱きしめられた。




ドクン、ドクン



瀬越はスタッフ用のTシャツを着ているも、私の素肌に触れていて、



私の鼓動は大きくなる一方。




そして、いつもより近すぎるせいで、瀬越の鼓動も聞こえる。



ドクン、ドクン、ドクン






ーーーーー



ーーーーーーーーーー





そして、今に至る。




もう本当にこの状況はキツイ。



私の鼓動が聞こえたらどうしよう?!




ドキドキしてるのがばれちゃうよ。




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