笑ってくれますように



「無防備すぎだし、鈍感で天然だから周りの男の目線も気付いてないし。」



ほんとあり得ねぇ、という瀬越の呟きが聞こえた。




耳元で喋られているせいか、耳に囁かれてるみたいでくすぐったい。





「んっ」



変な声が出るよっ




「あーもう。まじであり得ねぇ。」




さっきからあり得ねぇばっかり……



と思っていたら、首に違和感が。





「瀬越?!」



「んー?なに?」



いや、なに?じゃなくて、この感触は……首を舐められてる?!





「ちょっ、本当になにしてんのよ?!」



「うるさいツンデレ。」



「ツンデレじゃないもんっ」



ああああ、もんってなんだ私!!




「可愛い。」




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