笑ってくれますように
「本当に馬鹿でしょ。
誕生日が嬉しいのはわからなくもないけど、高校生になってまでこんなに楽しみにする人見たことない。」
そして、毎年のようにみちるに呆れられる。
さすが幼馴染&親友。
私のことはよくわかっている。
「莉乃。」
顔をあげると、瀬越がいた。
「うん。な〜に?」
普段なら冷たい態度しか出来ない私も、今日はニコニコしてしまう。
「今日の放課後、教室に残ってて。」
それとは対象的に、かなり真面目な顔で話す瀬越。
「うん。いいよ。」
それだけ伝えると、瀬越は去って行った。