笑ってくれますように



「……--起立、礼。」




「「「さようなら」」」




お……終わった。





「瀬越ーー。お前掲示係だろ?
多目的室前のポスター、貼っておけよ。」



「は?!先生、今日はちょっと……」



「いいから早く行って来い。
30分くらいしか、かかんないだろ。」




瀬越の方を見ると、係の仕事が急遽入ったらしい。




「莉乃、ごめん。
悪いんだけど、待っててくれないか?」



瀬越は、私の方に走ってきた。




「うん。大丈夫だよ。教室で待ってるね?」




あまりにも必死に頼む瀬越が新鮮に感じる。



「そっか。ありがとな。
出来るだけ早く終わらせてくるから。」





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