ロング・ディスタンス
長濱はカレー風味のスズキのグリルを、一方の栞は自家製テリーヌに有機野菜のサラダが添えられたものを頼んだ。どのメニューにも滋味にあふれた素材が使われていた。
「おいしい」
一口食べて栞が漏らす。彼女が浮かべた笑顔が可愛いと長濱は思った。普段はあまり笑みを見せない子だから、たまに見せる笑顔は殊更にきれいだ。
「そう。気に入ってくれてうれしいよ」
「おいしい」
一口食べて栞が漏らす。彼女が浮かべた笑顔が可愛いと長濱は思った。普段はあまり笑みを見せない子だから、たまに見せる笑顔は殊更にきれいだ。
「そう。気に入ってくれてうれしいよ」