ロング・ディスタンス
「そう。君にも色々あったみたいだけど、俺にだって色々あったのさ。だからおあいこ。ほら、俺、学生時代に総合格闘技をやってたって言っただろう? その頃ずっと付き合っていた彼女がいたんだけど、俺が左脚を故障して再起不能になった時、彼女は俺を捨てたんだ。そんで、こともあろうにジムの後輩で上り調子の奴に乗り換えたってわけ。だもんだから、俺、しばらく女性不信になっちゃってね。もう恋愛とか面倒くさいって思って、ずっとフリーでいたわけ」
「そうだったんですか」
その話を聞くと、栞が彼をふったことで受けた彼の動揺を推察できる。
「じゃあ、私が以前にしたことで、あなたはまた辛い思いをしたんですね」
「児島さん。その話はもうチャラになったってこの前言ったよね?」
「はい」
「俺はただ、過去にあった出来事を話してるだけ。君を責めるつもりはない。ただ、医者狙いの女子に安易に引っ掛からないから安心してって言いたかったの」
「はい。わかりました。それを聞いて安心しました」
「そうだったんですか」
その話を聞くと、栞が彼をふったことで受けた彼の動揺を推察できる。
「じゃあ、私が以前にしたことで、あなたはまた辛い思いをしたんですね」
「児島さん。その話はもうチャラになったってこの前言ったよね?」
「はい」
「俺はただ、過去にあった出来事を話してるだけ。君を責めるつもりはない。ただ、医者狙いの女子に安易に引っ掛からないから安心してって言いたかったの」
「はい。わかりました。それを聞いて安心しました」