ロング・ディスタンス
「ところで、来週は予定どおりこっちに来られるよね?」
「はい。行きます」
「栞ちゃんが島に来るのを楽しみにしているよ」
「私も楽しみです」
「この季節、雨に降られないといいね」
「雨でも行きます。台風が来て船が欠航しないかぎり。だって、太一さんに会える貴重な日ですもの」
「そうかい。僕もそっちに行けたらいいんだけどね。いつ何時急患が出るかわからない状態なんで、よほどの用事がないかぎりここを離れられないんだ。いつも君にばかり来てもらって悪いね」
「いいんです。私も病院で働いてますから、先生のお仕事のことはわかってます」
「そう言ってくれてありがとう。でも、栞ちゃん、不満を抑え込んでないよね? 女の子なのに誕生日のイベントをやらなくていいなんて、珍しいと思ってたんだ。君は何にでも理解を示そうとして、我慢するタイプなんじゃないかなと思ってさ。俺に不満があったらちゃんと言ってよね」
「はい。わかりました。お気遣いありがとうございます」
二人は「お休み」と言って電話を切った。
「はい。行きます」
「栞ちゃんが島に来るのを楽しみにしているよ」
「私も楽しみです」
「この季節、雨に降られないといいね」
「雨でも行きます。台風が来て船が欠航しないかぎり。だって、太一さんに会える貴重な日ですもの」
「そうかい。僕もそっちに行けたらいいんだけどね。いつ何時急患が出るかわからない状態なんで、よほどの用事がないかぎりここを離れられないんだ。いつも君にばかり来てもらって悪いね」
「いいんです。私も病院で働いてますから、先生のお仕事のことはわかってます」
「そう言ってくれてありがとう。でも、栞ちゃん、不満を抑え込んでないよね? 女の子なのに誕生日のイベントをやらなくていいなんて、珍しいと思ってたんだ。君は何にでも理解を示そうとして、我慢するタイプなんじゃないかなと思ってさ。俺に不満があったらちゃんと言ってよね」
「はい。わかりました。お気遣いありがとうございます」
二人は「お休み」と言って電話を切った。