鬼神姫(仮)
それに気付いて、涙を流す自分を、早雪は優しく抱き締めてくれた。
『過去も今も、そして未来も私は貴方を愛してる。永遠に解けない呪縛なのだとしても、私はそれが愛しい。貴方を何度も、永久に愛せるならこの呪縛は幸せなものでしかない』
陽も同じ気持ちだと思った。
何度も彼女を愛せるのなら、その為に生まれてきたのだとしたら、こんなに幸せなことはない。
認めてしまえば、それは簡単なことだった。
何度も、何度でも彼女を愛そう。
何度でも、彼女の為にこの命を投げ出そう。
それが例え、罪だとしても。
自分を慕う少年を巻き込むことになっても。