ヘビロテ躁鬱女
「愛子さんに、なにか言われたんですか?」


「そうではないよ、違うんなら良いんだ。次の面談があるから、もう仕事に戻って大丈夫だぞ」


「分かりました。ありがとうございました……」


座敷の戸を後味悪く、ズルズルと閉めた。


時給が元々高い。それは分かるけど……。


モヤモヤとした物が心に残った。だが、ここでなにを言っても仕方が無い。私は今まで、口に出すよりも先に諦めることの方が多いのかも知れない。


「衣舞、面談終わったよ。どうする? 今日はどっちがレジに立つ?」


「それより狂子、どうだった? 今度はいくら上がったの?」


「それが……」
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