ヘビロテ躁鬱女
「唐揚げに、たこわさ、焼きそば、オムレツ、刺し盛り、お持ちしました~」
料理を運ぶ店員が会話に水を差した。
そのおかげでヒートアップしそうな愛子は、今までの独自の口調を思い出したようだった。
「おいしそうな、お料理ですねぇ~頂きまぁーすぅ」
今度はたまらず、横溝が口を挟んだ。
「でもさ愛子。お前のことが彼は好きなんだろう? この状態をどう見ているんだ? 彼は施設で育った云々、知っていて付き合っていたんだろう?」
「……始めの頃は。長く付き合うと男は変わるんです。特に長い間、ぬるま湯に浸かっていた男はなおさら――」
ウーロンハイに手をかけた愛子は顔が赤くなった。私は黙って、聞き手に回ることにした。
料理を運ぶ店員が会話に水を差した。
そのおかげでヒートアップしそうな愛子は、今までの独自の口調を思い出したようだった。
「おいしそうな、お料理ですねぇ~頂きまぁーすぅ」
今度はたまらず、横溝が口を挟んだ。
「でもさ愛子。お前のことが彼は好きなんだろう? この状態をどう見ているんだ? 彼は施設で育った云々、知っていて付き合っていたんだろう?」
「……始めの頃は。長く付き合うと男は変わるんです。特に長い間、ぬるま湯に浸かっていた男はなおさら――」
ウーロンハイに手をかけた愛子は顔が赤くなった。私は黙って、聞き手に回ることにした。