ヘビロテ躁鬱女
 ――彼氏かぁ。作った方が良いのかな……鉄平なら、もしかしたら旨くいくかも知れない。


そんな思考もチラホラと頭に浮かんだ。


「鉄平、何しているの? ここで」


「え、俺、ちょっとトイレ」


「私もトイレだけど……」


「ご、ごめん! 漏れそう!」


苦笑いを浮かべる鉄平は、逃げるようにトイレに駆け込んだ。


チラッと鉄平が見た視線の先。追うように振り返った。


その先のテーブル席に着いていたのは和歌子だった。


――どういうこと?
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