ヘビロテ躁鬱女
 トイレの便器にしゃがみこんだ私は、かなり動揺していた。


――鉄平が和歌子と? なんで一緒にお酒を飲んでいるの?


揺さぶられる感情に、今初めて気づく。


鉄平のことを好きなのかも知れない……。


気になってしょうがないよ! なんで? 2人で何を話しているの!?


これは妬きもちにも近い感覚だった。


鉄平の言葉にどこか安心していたんだ。私から離れないと。私のことを好きなんだと……。


違う考えが沸き起こる。


自惚れていたの? 私……?
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