ヘビロテ躁鬱女
「あのさ、鉄平。一緒に飲まない? なんで2人でいるの?」


「どうしたの? 狂子さんが俺の腕を掴むだなんて意外だな。

それが……今日は駄目なんだ。ごめん。どうしても俺じゃないと出来ない話があるんだって。また今度一緒に――」


「おう、鉄平! お前も飲んでたのか?」


トイレ前に現れたのは横溝だった。


「狂子さんと輝さん? ……そういうことか。 ――俺、行きます。2人とも楽しんで下さい」


「……違っ!」


鉄平は不貞腐れて、私の腕を強く振り払った。真っ直ぐ席へ戻り、瞬時に笑顔を和歌子に向けた。


「なんだ、あいつら。付き合っていたの?」
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