ヘビロテ躁鬱女
横溝が戻り席に着いた。早速ウーロンハイを作り、訝しげな表情を作った。


「輝さんも見たんですか?」


「バッチリ見た。雰囲気が甘かったぜ?」


「……そうですか」


衣舞は視線をこちらへ動かし、なにかを告げようとしたが輝の顔を見て止めた。


「その話はもう良いじゃん。今日はすっごーく!!!! ストレス発散したいんだ。

時給も愛子と同じだし、仕事もいい加減になりそうな気分だよー」


お酒を注いでは飲み干した。


――なにを飲んでいるんだろう? 


味が分からず、酔いの熱さだけが体中を巡っているみたいだった。


「愛子と同じ時給? いきなりトップと並んだの? マジで?」
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