ヘビロテ躁鬱女
「それが、まさかの二股宣言だよ」
肘を突き、重くなる頭を傾けた。通路を歩く人の流れを、ぼんやりと見ていた。
「狂子もてるじゃん。でも新庄は止めておけよ。お前が傷つくだけだ。二人は結婚前提に付き合っているんだろう?」
「新庄さんには、鉄平は止めとけって言われたぁ~」
手酌で注ぎ、グラスのワインを飲み干した。
「狂子、ちょっと語尾が変だよ? 酔っ払ったの?」
「君に酔ってるぅ~!」
「あーあー駄目だ、こりゃ!」
スーツを着たサラリーマン。フラフラに歩くOL、口を押さえてトイレに駆け込む女の子。
いろんな人が沢山いるけど……この店の不幸ランキング、私が一位だろうなぁ――。
あれ幻覚? 鉄平の顔が近づいてくる。どんどん大きく迫ってくる。
肘を突き、重くなる頭を傾けた。通路を歩く人の流れを、ぼんやりと見ていた。
「狂子もてるじゃん。でも新庄は止めておけよ。お前が傷つくだけだ。二人は結婚前提に付き合っているんだろう?」
「新庄さんには、鉄平は止めとけって言われたぁ~」
手酌で注ぎ、グラスのワインを飲み干した。
「狂子、ちょっと語尾が変だよ? 酔っ払ったの?」
「君に酔ってるぅ~!」
「あーあー駄目だ、こりゃ!」
スーツを着たサラリーマン。フラフラに歩くOL、口を押さえてトイレに駆け込む女の子。
いろんな人が沢山いるけど……この店の不幸ランキング、私が一位だろうなぁ――。
あれ幻覚? 鉄平の顔が近づいてくる。どんどん大きく迫ってくる。