ヘビロテ躁鬱女
 じょじょに正気に返る脳味噌。輪郭がハッキリと瞳に映し出される。


「きゃあ!!!! なにをしているんですか! 止めて下さい!!!!」


覆い被さる体を跳ね除けようと、両手を振り回した。


だが男の力には敵わなかった。手首を押さえつけられただけだった。


「分からなかった? 俺ね……お前のことがずっと好きだったんだよ。

彼氏を作ろうとしていたよな? そんなの許さない。お前は俺のモノなんだ。

こんな強行手段は取りたくはないが、仕方がないんだ――」


視線を落とす横溝の眼差しは、深く暗い闇が広がっていた。
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