ヘビロテ躁鬱女
「内緒か。別に良いけど?

 ……それより、俺んちに泊まらないか? 自分の家に、帰るのが大嫌いなんだろう?」


あの家。


中学の時から一人過ごしてきた横溝輝のあの家。そして私が間違いを犯した場所。


それでも自分の家よりは居心地が良かった。


説教や怒鳴り声、嫌味、あらゆる嫌な言葉があふれるあの家と比べれば、どこの場所でも天国なのかも知れない。
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