ヘビロテ躁鬱女
 片足に絡みつく両手。


あがき、私の体を抑えている。


どこへも行かせないと、全力で力任せに抵抗している。


冷ややかな眼で、また見下ろした。


本当にこの人、かわいそう。


「なぁ、まだ良いだろう?

俺のことも、まだ何も分からないだろう? 絶対に好きにさせてみせるから……!」
< 210 / 417 >

この作品をシェア

pagetop