ヘビロテ躁鬱女
 横溝はもう一度立ち上がり、私の両肩をドンと押した。


――暗い眼。底なしの瞳。


「大丈夫だから……必ず幸せにする、約束するよ。だから、もう少しだけ――」


とっくに口を閉ざし無言だった私に、横溝は唇で塞いだ。


凄く無意味。意味の無い行為の繰り返し。


ズルズルと落ちる体。


そのまま畳の上に寝転がった。
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