ヘビロテ躁鬱女
「狂子……怒ってる?」


客足の流れに一息ついたところで、和歌子が私に声を掛けた。


「……なんのこと?」


大体の予想は付いていたが、それを見せるのも悔しい。


それにこれは怒りじゃない。


「鉄平のこと。好きじゃないって前に言っていたじゃない? だから安心して告白しちゃったの……良かったんだよね?」
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