ヘビロテ躁鬱女
「愛子、いよいよなのかな……」


衣舞は、しんみりと呟いた。


「いよいよって?」


焼き鳥を嬉しそうに咀嚼する小雪さんは、やはり何も知らないようだった。


「彼女……子供をおろすためのお金を貯めていたんですよ。彼は病気持ちだから、職が安定しないし、彼の両親も一切出してくれないんですって。

テンカンだったんだね……」


私もなんだか気持ちが沈んだ。人の命を奪う。重い話題だ。
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