ヘビロテ躁鬱女
「お酒は沢山あるんだけど、よく考えたら食べ物はあまり買ってなかったぁ……

6Pチーズとポッキーと……ポテトチップ、あと焼きそば。どうかな? お店でまかないを食べたし、良いよね?」


「うん。ありがとう」


気のない返事。


どうしたらこの人から、狂子の記憶を遠ざけることが出来るんだろうか。


「ねぇ、こっち見てよ。焼きソバはちゃんと作ったんだよ」


「ああ、ごめん」


気づいたように、こちらに体を向き直す鉄平。箸に焼きソバを絡ませ、ふぅーと息を吹きつけた。


「これで熱くないと思うよ? はい、あーん」
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