ヘビロテ躁鬱女
「それ以上言うな」


歯を食いしばり、服を脱がす指先が早くなる。


「付き合ってるんだから当たり前だよ? 鉄平も忘れるって決めたんでしょ?」


乱暴にブラウスをずらし、浮き出た鎖骨が露になった。


「何度も肌を重ねれば、直ぐに過去になるよ……」


「……うるさい」


スカートに手を掛ける鉄平。


「……鉄平」


「黙れ」


――こうすることを望んだのは私。
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