ヘビロテ躁鬱女
 自宅は一軒家の二階建てだった。


二階には8畳間が二つあり、私と鬼黄泉に割り当てられた部屋だった。


築何年なのか、分からないほどに建物は古い。


廊下は軋むし、隣の部屋の音は筒抜けだった。


私が禁止されている音楽が、隣の部屋からリズミカルに聞こえてくると、神経が逆なでされ苛立つほどだった。
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