ヘビロテ躁鬱女
「輝兄さーん、怒らないでくださいよぉ! 美味しい焼き鳥が泣きますよ!

今日飲み会があるそうなんで、その話をしていたんです。兄さんも行きましょうよ! 兄さんがいないと話が始まらないし~!」


「……そうなの? だったら――行く」


横溝は私の顔をチラッと見た。


鉄平は目上の人のヨイショは天下一品だ。同じ男にも憎まれないこの子は、少しだけ羨ましかった。


――横溝輝も来るの? テンション下がるよ……。


気分はほんのり陰ってしまった。


「この和歌子様が、新庄さんの隙を見計らって森園さんに聞いてみるね。

人数が多いと楽しいよね~! 場所は下の階で良いでしょう? 休み時間に予約を取っておくよ」
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