ヘビロテ躁鬱女
 着信がストップし、部屋は静まり返った。


初めて泊まったのに、和歌子の機嫌を損ねてしまうようで見せたくなかった。だから俺は……


「ほら、業者のメール。ね? 後で解除しておくから。ごめんね、起こしてしまって」


以前送られてきた業者からのメールを、適当に画面に表示させ見せた。


疑う瞳は、メールをじっくりと細かく確かめている。


――こいつ、こんな奴だっけ?
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