ヘビロテ躁鬱女
 部屋に明かりが灯ると、なにかにぶつかり転びそうになった。


「……なにこれ?」


狭い部屋を見渡すと、自分の物がすっかりなくなり、その代わりに見知らぬ物が増えていた。


――なによこれ! なんなのよ!


ベットの上にも本や雑誌が散乱し、寝れる状態ではなかった。


その有様に一瞬眼を細めたが、気にせず下着や洋服を詰め込んだ。


「狂子おねーちゃん。なに、もう帰ってきたわけ? 二度と現れないかと思っていたのに早かったね」


――鬼黄泉!
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