ヘビロテ躁鬱女
 時間の無駄だと立ち上がった。そして鬼黄泉をきつく睨む。


「……そうね。もう戻らないから」


――私はなぜ、こんなにも家族に嫌われるんだろう。要領が悪いってそんなに駄目なこと?


「男の下で、のうのうと生きる。私はそんな女に成り下がりたくない。お姉ちゃん、本当に能無しね。

親族にそんな人がいると思うだけで嫌! 早く出て行け!」


入り口で叫ぶ鬼黄泉の横をすれ違う。


――赤ちゃんの頃は可愛かったのに。
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