ヘビロテ躁鬱女
「もう行って。なんでもないの……仕事場では皆と仲良くしていたいんだ」


「……そ、そっか! ごめん。ちょっと電話が気になってさ、思い違いなら良いんだ。今日の飲み会は弾けようね! じゃ、また」


以前の鉄平が現れたように、ウインクして消えた。


――もう戻るなんて出来ない。輝の家に荷物もあるし、帰る居場所なんてない。


あるのは貴方を忘れなくてはならない、意思だけ……
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