ヘビロテ躁鬱女
 顔を見上げ、仕事に戻る。突き刺さる視線があちらこちらから飛んできた。


和歌子、愛子、衣舞……また下を向きたくなったが、振り切った。


せめて衣舞への誤解だけは、どうしても解きたい。彼氏いる、いないなんて些細なことじゃない……なんでそんなに怒るの?


衣舞には重要だった? やっぱり私のせい……でも落ち込んでばかりじゃ駄目。行き違いならば、早く正さなくっちゃ。


遠くから衣舞の様子を窺っていた。


だが眼は合っても、睨み付けるような冷たい視線ばかりだった。
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