ヘビロテ躁鬱女
「鉄平が好きだったんじゃないの? ……こうなるならば、あの時、輝の家に貴方を置いて帰るんじゃなかった――」


――まさか……衣舞。


「私と仲良くしたいなら輝と別れて。狂子が好きなのは鉄平でしょう? なんで付き合うの? 彼氏がいる、いないじゃない。なんで輝なの?」


力強い眼で睨む衣舞。私は声を震わせていた。


「衣舞、あ……輝のことを好きだったの?」


「……好きじゃないんなら、別れて欲しい。それだけ」


「なんで早く言ってくれなかったの!」


動揺して、食器をテーブルから落としてしまうかと思った。守が好きだとばかり思っていた――。
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