ヘビロテ躁鬱女
「あの日?」


「そう……あの日。私が泊まるはずだったあの時を再現しましょうよ」


衣舞……私が同棲しているのを知っているの? 


鉄平を見ているのが辛い自分。紛らわすように輝に逃げた自分……輝を失ったら私は――どこに住もうか。


「衣舞が幸せになるなら……いいよ。飲み会の後のことを言っているんだよね、私は構わないよ――ただ鉄平は戻ってくるかな?」


パッと表情を明るくした衣舞は言った。


「大丈夫。絶対に協力するから!」


――みんなが幸せになるのなら……
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