ヘビロテ躁鬱女
 すべての出来事は、みーんな私が悪いんだ。


どんどん洗脳されていく……私だけが悪人なんだと。


あの頃の私は若すぎたんだ。大人の汚さなんて、こうなるまで気づかなかった。


本当に馬鹿だ。馬鹿な人生――こんなに後悔するなんて思いもしなかった。


心と体をすり減らし、気力までもが奪われていった。


そうなるとまた、あの思考に辿り着く。


――あの人と出会わなければ。


あの人と付き合うのを、躊躇っていれば――。


幸せな人生の小道、横道くらいはあったのだろうか? と。


今日の朝の目覚めも、絶望という名の真っ暗闇の中だった。
< 4 / 417 >

この作品をシェア

pagetop